松山賢個展「絵の具の絵カレンダー」
会期:2015年2月3日(火)〜22日(日) 12時〜19時 月休
オープニングレセプション:2015年2月6日(金) 18時〜21時
「絵の具の絵」シリーズは、絵に描いたチューブから出した絵の具で周りの色面を塗る、という作品です。
絵に描かれた絵の具は、写真のように見えるように描いたイリュージョンとしての絵画です。写真的写実的な具象画であるとともに、背景としてはミニマルな色面の抽象画であり、自己言及の作品であり、商品見本のようにポップなカラーチャートとしての絵画です。
今回の個展「絵の具の絵カレンダー」は12枚の「絵の具の絵」に各月をイメージした色で構成された展示です。
絵画は、色と形、マチエールから成り立っています。
描かれるモチーフは絵画において、大きな要素となっていて、描かれたものに引っ張られて鑑賞されることが多く、そこに意味、物語、精神性などを読み取ったり、感じたりします。
その一方、私にとって絵画は、絵具で作られる色、筆などの道具によって描かれた形、筆触、支持体、絵具の物質感、として見えます。抽象画でも具象画でも、画面に何が描かれているかではなく、何色がどのような形でどのように描かれているかというように見えます。
赤い色の面は、赤い色の絵具が塗られたものにすぎないのです。写真のように立体的に描かれた皿は、キャンバスに置かれた絵具の集積の結果にすぎないのです。 松山 賢
松山 賢(まつやま けん)
1968年岩手県生まれ。1993年京都市立芸術大学大学院修了。平面、立体とメディアを選ばず、様々なモチーフを独自の理論で表現する美術作家。個展、グループ展多数。
ギャラリートーク:2015年2月10日(火) 19時〜20時30分
「韓国のアートフェアで『絵の具の絵』がなぜ売れたのか?」
松山賢×浜田宏司(Gallery CAUTION代表)
参加費 1,000円(1ドリンク付)/要予約
お申し込みはこちらからどうぞ。
2013年に韓国/釜山で開催されたアートフェア以降、度々松山さんの「絵の具の絵」の展示の現場に居合わせ、何度か完売に近いで売れていく状況を目の当たりにし、韓国のアートマーケットにおいて「絵の具の絵」がなぜ売れるのか?を、韓国のアートマーケットの動向に照らし合わせて、ロジカルに検証した結果をレポートすると共に、展覧会タイトルになっている「カレンダー」のテーマ設定や展示コンセプトを解説します。
コレクター、アーティスト、ギャラリストのみなさま、お時間ございましたらどうぞご参加ください。
GALLERY
OPENING RECEPTION
GALLERY TALK
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Ken Matsuyama
"The Calender of The Paint Paintings"
February 3 Tue. - 22 Sun., 2015
12:00-19:00 closed on Monday
Opening Reception : February 6 Fri. 18:00-21:00
The series of "The paint paintings" are works which have painted
on their surface the paint which is drawn on the picture.
The paint drawn on the picture is an illusion that I drew to look like a
photograph. It is a photographic and realistic representational painting
and is an abstract picture of the color surface like minimal art. It is
also a work of self-reference and is a picture like the pop color chart in
commercial sample.
"The calender of the paint paintings" is composed of 12 colors of "the
paint paintings" which painted to represent each month.
A painting consists of color, form, and material. The motif painted on
the canvas becomes the largest element, and yet what is felt in the painting
is the meaning, the story, and the spirituality inherent within. To
me, the painting is seen as the drawn form, the brush strokes, the medium,
the quality of the paint, and how it is perceived by the viewer. Whether
an abstract picture or a representational painting, it comes down to not
what is painted but rather the color and form in which it was painted. A
canvas which has been painted red will never be anything more than that.
A plate which has been drawn like a photograph in a three-dimensional form
is nothing more than the accumulation of paint on a canvas.
Ken Matsuyama
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